第12回ドッグライフカウンセラー検定試験結果

総評

 今回の検定では、これまでの11回と比べても合格率が低いことが目立ちました。総体的に感じるのは、個々の知識レベル問題では正解率が高いことから、教本を元にした勉強はかなりされているという印象です。しかし、ドッグライフカウンセラーの勉強の目的は、多くのお悩みを抱えている飼い主さんのお悩みを解決、または軽減させ、人と犬の幸せを第一に考えるという点です。その観点から見ると、やや人または犬に冷たい解答が多いように感じました。ドッグライフカウンセラーとして学んだ知識を伝えることは重要なことではありますが、相談者の知識的、または技術的レベルや愛犬に対する思い、個々の暮らしを無視しては、本当の意味の良き回答はできません。最初に思うべきことは、相談者とその愛犬の将来像を予想し、いかに幸福感を持ってもらうか、そして愛犬に対する愛情を持続しつづけていただくかが重要です。問題提議に対する回答として、いきなり現在の飼い方に対する批判や問題の指摘は、飼い主さんの自信をなくすだけでなく、時には飼育に対する挫折感も与えてしまいます。特に記述問題に対する解答の中で、飼い主さんとその愛犬の将来に対して、飼い主さんの飼育に対するやる気を削ぐ解答が多かったのは、残念でした。

 特にいろいろな問題行動やお悩み相談に対し、すべてを『リーダーシップの欠如』と説明する解答が目立ちました。確かに愛犬との暮らしではリーダーシップも重要な要素であり、不可欠でもありますが、実際に相談に来られた人に、いきなり他人から『リーダーシップが欠如していますね』と言われた時の飼い主のショックは図り知れません。毎日、共に暮らし、食事を与え、散歩に行き、健康を守っている飼い主さんが『リーダーシップの欠如』と専門家から指摘を受ければ、大きな屈辱感と挫折感を生んでしまいます。愛犬に対する愛情を維持してもらうためには、なんでも『リーダーシップの欠如』と指摘することは絶対に避けなければなりません。

 また、問題解決のための手法やマナー遵守のことで、犬に課する考え方が多いことも目立ちました。もちろん人間社会での生活の中で、愛犬に教えておくべきことは数多くありますが、なんでも犬に教え、守らせようとすることは、愛犬との生活を重くし、飼い主さんの精神的負担も大きくなります。なにか問題が起きた時、まず人間である飼い主さんの対応や対処で解消することができないかと考え、愛犬に課することを少しでも軽減しようとする思考が、日々の愛犬との暮らしを楽しいものに変えていきます。

成績結果

総受験者数・・・202名

合格者数・・・・・61名

合格率・・・・・・30.19%

平均点・・・・・・60.52点

最高得点・・・・89点

合格者(掲載希望者のみ)

以下の方々が合格されました。おめでとうございます!

 

北海道 高松由子
埼玉県 笹山千恵子、補永千恵、田島俊介、梶田薫、倉橋千加
千葉県 河角恵子、石川野菊、平塚真美、石原奈緒美、林好美、宮谷有香、山崎有紀子、和田千津
東京都 浅井潔、鈴木智子、根上つかさ、鳥山千華、井澤真由美、嘉代賢嗣、内山美樹、三井悦子、永山智子、竹俣尚子、神保寿々香、星野伸枝、大沼香織
神奈川県 今津裕子、金沢路代、岡崎淳、加藤園子、田宮里香
富山県 山田智子
愛知県 湯川勲、望月昭子
京都府 牧野太志、上野文子
大阪府 田中大二郎、長尾有花、久保裕佳子、亀山ユミ、北河早紀、大野真奈、都築美江子、寿川由紀
兵庫県 高井恵
奈良県 井上みな
鹿児島県 池田レミ

 

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